2009年12月13日
黄色い巨塔
昨日の暖かさはどこかへ行ってしまい代わってバイカル湖の辺りから冬将軍がやってきたようです。
でも12月というのはこのくらいは寒いのがあたりまえで昨日みたいだと季節感を失って、「もうすぐクリスマスです」と言われても信じられない気がします。
こんな時はレッスンでもスクール会員の皆さんに寒い思いをできるだけさせないようにと気を使います。
人数が多いとどうしても動く時間が短くなってしまうので、メニューも工夫してなるべく説明も簡略で手短にします。
今日の午後に代行を頼まれたレッスンは振り替えの方も多くて12人ほどでした。
このくらいの人数だと3列とか4列にして打ってもらわないと待ち時間が長くて寒くなります。
コンビニやスーパーでレジに人がたくさん並ぶと「お待ちのお客様こちらのレジにどうぞ」と言うのと同じですね。
それで出来るだけたくさん動く練習を取り入れて身体をまず暖めてもらいます、コートの端から端へまたはネットからベースラインまで縦横無尽のメニューです。
以前はそうした人数が多いクラスばかりのスクールにいたのでそんなホット練習をかなり仕込んでいましたが、あまり大人数のレッスンはやらなくなったので半分くらい忘れてしまいました。
いままででもっとも人数が多かったのは15人とか16人、もしかしたらそれ以上の数だったかも知れませんが忘れました。
いまは無くなってしまった横浜テニススクエアというインドアのテニススクールは、常に一クラス14~5人くらいいたような記憶があります。
そこでは仕切りネットが天井から下がっていて一面のコートをいくつかに分割して会員さんも3つのグループに分けてレッスンしていました。
ひとつのグループが5人くらいで、ボレーするチームとそれをストロークで打ち返すチーム、サービスラインより後ろの仕切られたエリアでミニラリーとかボレーボレーをするチームなどです。
慣れていないとなかなかそのローテーションレッスンはうまく廻らないのですが、僕は駆け出しの頃にそういうレッスン方法の研究開発みたいな現場で学んでいたので大丈夫でした。
そんな大人数を忙しく次から次ぎへ休み無く動かし続けるレッスンを、ほとんど休憩無しで何コマも連続でやっていました。
かなり疲れてしまうのですが、それだけ大勢のスクール会員の方に満足していただけたという思いが充実してその活気あるテニススクールがだんだん好きになっていきました。
ところが突然そのインドア施設はバブル崩壊のあおりで完全閉鎖という事態になり、あっけなくスクールも無くなってしまいました。
人数が少し大めのレッスンをやると時々そのテニススクエアでの日々を思い出します。
レッスン前に練習の順序とかローテーションの段取り、大人数を廻すためのポール出し手順をイメージトレーニングしていたことも思い出しました。
どこかで手順を間違えたり手間取ったりボール出しがスムースにできないと、流れが分断されてレッスンがうまくいかなくなり、その大人数を淀みなく廻してすべての人に満足してもらうことができなくなってしまいます。
「白い巨塔」で主人公の財前五郎が心臓外科手術の前に手と指を動かしながら目をつぶってイメージトレーニングしていたシーンがありました。
思いは一緒です、レッスン前に目をつぶってラケットを握ってボールを出す場所とかタイミングとかを図るのです、なんてちょっと大袈裟すぎましたね。
でも心臓外科医は悪くなった心臓を手術で快復させますが、僕はレッスンで会員さんの心臓を強化している!かも知れません
でも12月というのはこのくらいは寒いのがあたりまえで昨日みたいだと季節感を失って、「もうすぐクリスマスです」と言われても信じられない気がします。
こんな時はレッスンでもスクール会員の皆さんに寒い思いをできるだけさせないようにと気を使います。
人数が多いとどうしても動く時間が短くなってしまうので、メニューも工夫してなるべく説明も簡略で手短にします。
今日の午後に代行を頼まれたレッスンは振り替えの方も多くて12人ほどでした。
このくらいの人数だと3列とか4列にして打ってもらわないと待ち時間が長くて寒くなります。
コンビニやスーパーでレジに人がたくさん並ぶと「お待ちのお客様こちらのレジにどうぞ」と言うのと同じですね。
それで出来るだけたくさん動く練習を取り入れて身体をまず暖めてもらいます、コートの端から端へまたはネットからベースラインまで縦横無尽のメニューです。
以前はそうした人数が多いクラスばかりのスクールにいたのでそんなホット練習をかなり仕込んでいましたが、あまり大人数のレッスンはやらなくなったので半分くらい忘れてしまいました。
いままででもっとも人数が多かったのは15人とか16人、もしかしたらそれ以上の数だったかも知れませんが忘れました。
いまは無くなってしまった横浜テニススクエアというインドアのテニススクールは、常に一クラス14~5人くらいいたような記憶があります。
そこでは仕切りネットが天井から下がっていて一面のコートをいくつかに分割して会員さんも3つのグループに分けてレッスンしていました。
ひとつのグループが5人くらいで、ボレーするチームとそれをストロークで打ち返すチーム、サービスラインより後ろの仕切られたエリアでミニラリーとかボレーボレーをするチームなどです。
慣れていないとなかなかそのローテーションレッスンはうまく廻らないのですが、僕は駆け出しの頃にそういうレッスン方法の研究開発みたいな現場で学んでいたので大丈夫でした。
そんな大人数を忙しく次から次ぎへ休み無く動かし続けるレッスンを、ほとんど休憩無しで何コマも連続でやっていました。
かなり疲れてしまうのですが、それだけ大勢のスクール会員の方に満足していただけたという思いが充実してその活気あるテニススクールがだんだん好きになっていきました。
ところが突然そのインドア施設はバブル崩壊のあおりで完全閉鎖という事態になり、あっけなくスクールも無くなってしまいました。
人数が少し大めのレッスンをやると時々そのテニススクエアでの日々を思い出します。
レッスン前に練習の順序とかローテーションの段取り、大人数を廻すためのポール出し手順をイメージトレーニングしていたことも思い出しました。
どこかで手順を間違えたり手間取ったりボール出しがスムースにできないと、流れが分断されてレッスンがうまくいかなくなり、その大人数を淀みなく廻してすべての人に満足してもらうことができなくなってしまいます。
「白い巨塔」で主人公の財前五郎が心臓外科手術の前に手と指を動かしながら目をつぶってイメージトレーニングしていたシーンがありました。
思いは一緒です、レッスン前に目をつぶってラケットを握ってボールを出す場所とかタイミングとかを図るのです、なんてちょっと大袈裟すぎましたね。
でも心臓外科医は悪くなった心臓を手術で快復させますが、僕はレッスンで会員さんの心臓を強化している!かも知れません
2009年12月13日
空振り魔女からラリーの女王へ
一週間のレッスンスケジュールのなかで土曜日に唯一、初心者の方を担当している時間があります。
でも最近は「まったくテニスが初めてでラケットを握ったことすらない」という方が少なくなっています。
学校の授業とか大学のサークルで少し経験したことがあるという場合がほとんどなので、グリップの握り方から手取り足取りでという真性ビギナーは少ないですね。
そんな稀少なテニス未経験者の方を、この半年くらいレッスンしてきたのですが最初の頃を思い出すと驚異的に上達されたと思います。
ほとんど休みなく毎週かならず練習にいらしてとても熱心に続けてこられた成果だと思います。
スタート時には初めてなので当たり前ですが、ラケットにボールが当たる回数を空振りがはるかに上回っていたものでした。
それがいまやロングラリーが30回は楽に続けられるほどになられて感動しました。
以前には自分の担当クラスにもビギナーコースが多く、その入会者にもまったくのテニス未経験という方が少なくありませんでした。
しかし、その頃は今ほどラケットが軽くて扱いやすいものがなくてテニスはまだとても難しいスポーツでした。
10人の初心者の方達がいらしてもそのうちの半分も残れば良い方で、そのままスクールに長く通われてレベルアップしていける方は2人とか3人くらいでした。
なかなか上達できないと、やはりつまらなくなって続けられないということだったと思います。
なんとかラリーが繋がるようにと一生懸命にレッスンで工夫してもコーチ相手でほんの4~5回ほどしか続かなかったと記憶しています。
それから20年も経った現在は初めてのレッスンでも4~5回くらいはラリーが続くのが当たり前になってきてほんとに隔世の感があります。
誰にでも楽にボールが打てるラケットの開発は、テニス人口の拡充に多大な貢献をしていますよね。
かつて車の運転は誰にでも簡単というものではなかったのが、オートマチック車の登場でほんとに容易なものに変わりました。
テニスもオートマチック車なみのイノベーションがあれば国民皆テニスが実現できますよね。
それにはラケットなどの道具だけでなく、我々テニスコーチのレッスン方法をもっと進化させていくということも大切ですね。
「たった7分でゲームまで出来る」とか「テニスは5分で上手くなる」みたいな巷の書店に溢れているノウハウ本のようなレッスン法を生み出さないと!
でも最近は「まったくテニスが初めてでラケットを握ったことすらない」という方が少なくなっています。
学校の授業とか大学のサークルで少し経験したことがあるという場合がほとんどなので、グリップの握り方から手取り足取りでという真性ビギナーは少ないですね。
そんな稀少なテニス未経験者の方を、この半年くらいレッスンしてきたのですが最初の頃を思い出すと驚異的に上達されたと思います。
ほとんど休みなく毎週かならず練習にいらしてとても熱心に続けてこられた成果だと思います。
スタート時には初めてなので当たり前ですが、ラケットにボールが当たる回数を空振りがはるかに上回っていたものでした。
それがいまやロングラリーが30回は楽に続けられるほどになられて感動しました。
以前には自分の担当クラスにもビギナーコースが多く、その入会者にもまったくのテニス未経験という方が少なくありませんでした。
しかし、その頃は今ほどラケットが軽くて扱いやすいものがなくてテニスはまだとても難しいスポーツでした。
10人の初心者の方達がいらしてもそのうちの半分も残れば良い方で、そのままスクールに長く通われてレベルアップしていける方は2人とか3人くらいでした。
なかなか上達できないと、やはりつまらなくなって続けられないということだったと思います。
なんとかラリーが繋がるようにと一生懸命にレッスンで工夫してもコーチ相手でほんの4~5回ほどしか続かなかったと記憶しています。
それから20年も経った現在は初めてのレッスンでも4~5回くらいはラリーが続くのが当たり前になってきてほんとに隔世の感があります。
誰にでも楽にボールが打てるラケットの開発は、テニス人口の拡充に多大な貢献をしていますよね。
かつて車の運転は誰にでも簡単というものではなかったのが、オートマチック車の登場でほんとに容易なものに変わりました。
テニスもオートマチック車なみのイノベーションがあれば国民皆テニスが実現できますよね。
それにはラケットなどの道具だけでなく、我々テニスコーチのレッスン方法をもっと進化させていくということも大切ですね。
「たった7分でゲームまで出来る」とか「テニスは5分で上手くなる」みたいな巷の書店に溢れているノウハウ本のようなレッスン法を生み出さないと!