2008年08月06日
王家の谷のグリップテープ?
このところストリング張り替えや、ラケットそのものに対するこだわりが全くないコーチの話をしていますが今日は生徒さんでものすごい強者をみつけました。
その方はとても熱心にスクールに来ていただいておりまして、入会から3年間の間に休んだのはたった一度きりでそのとき以外は常に30分前にはいらしています。
もう現役は退かれているご様子でいわば悠々自適な生活をおくるナイスシルバーという感じの紳士です。
そしてその方がお使いのラケットがこれまた年季が入った代物で、僕が20年以上前に成城のアメリカンテニススクールにいた頃にコーチに支給されていたヘッドのものなんです。
もうそれだけでも凄いのですが、さらに張ってあるストリングについては聞くのが恐ろしかったのですが思い切って聞いてみると「あぁー、これね買ったときに確かサービスで張ってくれたやつなんだよね」とこともなげに言い放ちました。
えっ20数年間張りっぱなし!?あり得な~い
いやーいくらなんでもそれはないですよね、たぶん本人は忘れているけど途中で何度か、もしかしたら一度かも知れないけど張り直しているはずです。
そう思ってラケットを見せてもらってストリングは何かと思って見てみると、僕の記憶では当時の量販店で良くサービスしていたストリングらしきものが張ってあるのでもしかしたら・・・
そしてグリップテープを見ると、エジプトのピラミッドから発掘された棺のなかから取り出されたような得体の知れない変質変色したものがむちゃくちゃな状態で巻き付けられてあります。
「これも買ったときから巻いてあるんですか?」と尋ねると、誇らしげに「そうだよ、すごく手に馴染んでて他にはかえられないよ」って満面に笑みを浮かべて答えます。
絶対に無駄だと思いましたが試しに「もうこのラケットを買い換えるか、せめてストリングを張り替えしましょうよ」といってみました。
すると少し怖い顔になって横を向きながらつぶやくように「いや、これでいいんですこれで!」と言ったきりもう二度とそのことには触れないでくれという雰囲気に、僕は思わず息を飲みました。
うーん、なんとかあの人に新しいストリングの良さを感じてもらいたい、いつかきっと説き伏せて張り替えてもらうつもりです。
それにしてもあのラケットとストリングで、無遅刻無欠席の几帳面な超優良スクール生、このギャップはなんなんでしょう?
その方はとても熱心にスクールに来ていただいておりまして、入会から3年間の間に休んだのはたった一度きりでそのとき以外は常に30分前にはいらしています。
もう現役は退かれているご様子でいわば悠々自適な生活をおくるナイスシルバーという感じの紳士です。
そしてその方がお使いのラケットがこれまた年季が入った代物で、僕が20年以上前に成城のアメリカンテニススクールにいた頃にコーチに支給されていたヘッドのものなんです。
もうそれだけでも凄いのですが、さらに張ってあるストリングについては聞くのが恐ろしかったのですが思い切って聞いてみると「あぁー、これね買ったときに確かサービスで張ってくれたやつなんだよね」とこともなげに言い放ちました。
えっ20数年間張りっぱなし!?あり得な~い
いやーいくらなんでもそれはないですよね、たぶん本人は忘れているけど途中で何度か、もしかしたら一度かも知れないけど張り直しているはずです。
そう思ってラケットを見せてもらってストリングは何かと思って見てみると、僕の記憶では当時の量販店で良くサービスしていたストリングらしきものが張ってあるのでもしかしたら・・・
そしてグリップテープを見ると、エジプトのピラミッドから発掘された棺のなかから取り出されたような得体の知れない変質変色したものがむちゃくちゃな状態で巻き付けられてあります。
「これも買ったときから巻いてあるんですか?」と尋ねると、誇らしげに「そうだよ、すごく手に馴染んでて他にはかえられないよ」って満面に笑みを浮かべて答えます。
絶対に無駄だと思いましたが試しに「もうこのラケットを買い換えるか、せめてストリングを張り替えしましょうよ」といってみました。
すると少し怖い顔になって横を向きながらつぶやくように「いや、これでいいんですこれで!」と言ったきりもう二度とそのことには触れないでくれという雰囲気に、僕は思わず息を飲みました。
うーん、なんとかあの人に新しいストリングの良さを感じてもらいたい、いつかきっと説き伏せて張り替えてもらうつもりです。
それにしてもあのラケットとストリングで、無遅刻無欠席の几帳面な超優良スクール生、このギャップはなんなんでしょう?
世の中には2種類の人間がいると思うのです。進化(変化)を好む人間と現状維持を好む人間と。後者は変化への恐怖があると思います。彼は多分ストリングを変えれば、次はラケット、次はシューズ、次はテニスウェア、次は・・・と次々に変えていかなければいけないと内心ビクついていらっしゃるのじゃないでしょうか。それでなければ、アンチークラケットがご自慢なのかも。多分その両方だと思いますが、このような方は、クリエイティヴであることに興味がないでしょうから、テニスも個性がないのじゃないでしょうかしらん。でもコーチ、このブログ彼に読まれたら困りますよね。どうします?
こつこつと自分がやってきたものが現在の自分をきずいているので、
はた目から見てどんなにボロでも、それは一緒に努力してきた自分の一部で、
いわば『仲間だ』と思っていらっしゃるのでは?
思い出もあるし、変えたくないんでしょうね。
これからもずっとお元気でテニスを続けられますように。