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気ままなコーチのテニスショップ 大岡山のフレスコテニスショップをやっているテニスコーチ稲垣のブログです。

スポーツの応援は慎重にしましょう

最近のレッスンのなかで、応援とか声援がときには思わぬ事態を引き起こすものなのだと思わされることがありました。

かなり暑い昼近くのクラスでその日の参加者は2人しかいませんでした。

中学生の男女で、僕は大人よりもそうした成長期の子達の方が熱中症などの危険は大きいとわかっていますから絶対に無理するなと何度もしつこく言い聞かせています。

それで彼らも安心して少しきつくなったら遠慮なく申し出てくれるようになっていました。

ところが、その二人でシングルスコートでの打ち合いをさせてポイントを競う練習をしていたら男子の後ろのフェンスに彼の父親が張り付いて息子に何かしきりと声をかけ始めました。

おそらく相手が女の子なので父としては負けさせたくないという思いをとても強くしたのか、離れた場所にいる僕の耳にも罵声に近い声援?がよく聞こえていました。

それで男の子は少し頑張りだして優勢になったのですが、女の子も頑張ってかなりラリーの打ち合い回数が増えてきました。

すると7回くらいラリーが続いてコートを縦横に走り回っていた男の方が急に足が動かなくなってしまいました。

僕は(あっ、これはまずいな)と思ったのですが男子が「コーチ、トイレに行ってきて良いですか・・・」と苦しそうな顔して言い終わらないうちに口を押さえてしまいました。

どうやら水分を摂りすぎて胃から溢れ出してしまったようで、もうトイレにいくまでもちませんでした。

きっと後ろのお父さんの声援でそんなことになるギリギリまで頑張らざるを得ない状況に追い込まれてしまったようでした。

確かに応援したり声をかけることでさらにパフォーマンスが高まったり力を引き出すこともあるのは事実ですが、こういうまったく逆に下手をしたら救急車を呼ぶ事態を生むきっかけとなる励ましもあるわけです。

これから夏の過酷な状況での練習や試合がたくさんあると思いますがどうか、成長期の子供達の指導者やご両親にはくれぐれも配慮を欠いたアドバイスとか叱咤激励などは慎んで頂きたいと心から願っています。

まったく次元は違うけど、オリンピックのあの選手たちにも過度な応援や声援はときにはまったく逆効果になり得るのだろうなと思います。

まぁ、テレビの前でどんなに叫んでも選手に聞こえるはずはないので問題ないでしょうが、それが何万人もだとするともしかしたら見えない力のプレッシャーとなって影響するのかも知れません。
ビミョー
日記 | 投稿者 fresco 11:51 | コメント(13) | トラックバック(0)
fresco
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